1. デュタステリドとは？
デュタステリドは、AGA（男性型脱毛症）の治療に使用される内服薬の一つで、フィナステリドと同様にDHT（ジヒドロテストステロン）の生成を抑制する効果があります。デュタステリドは、5αリダクターゼの2つのタイプ（Ⅰ型およびⅡ型）を抑制するため、フィナステリドよりも強力な効果が期待できるとされています。
2. デュタステリドの効果
デュタステリドの効果について以下のポイントが挙げられます。
- DHTの生成を強力に抑制
デュタステリドは、5αリダクターゼのⅠ型とⅡ型の両方を阻害することで、DHTの生成を大幅に減少させます。これにより、毛根におけるDHTの作用を抑制し、髪の成長を促進します。 - 毛髪の成長促進
デュタステリドの使用により、毛髪の成長期が延長され、毛髪が太く長く成長する効果が期待されます。特にフィナステリドで十分な効果が得られなかった場合に、デュタステリドに切り替えることで効果が見られることがあります。 - 持続的な効果
デュタステリドの効果は長期間にわたって持続するため、継続的な使用が必要です。治療を中止すると、再びAGAの症状が進行する可能性があります。
3. デュタステリドの使用方法
デュタステリドは、通常1日1回、0.5mgの用量で服用します。効果が現れるまでには3〜6ヶ月以上かかることがあり、長期的な服用が推奨されます。効果を持続させるためには、医師の指導の下で継続的に服用することが重要です。
4. デュタステリドの副作用
デュタステリドには、いくつかの副作用が報告されています。主な副作用として以下のものがあります。
- 性機能障害
デュタステリドの副作用で最も多く報告されるのが性機能障害です。性欲の低下や勃起不全（ED）、射精障害が挙げられます。これらの症状は一時的であることが多いですが、持続する場合もあるため、医師に相談することが推奨されます。 - 肝機能障害
デュタステリドの服用により、まれに肝機能に影響が出ることがあります。倦怠感や黄疸、食欲不振などの症状が現れた場合には、直ちに医師に相談してください。 - 乳房の痛みや腫れ
男性において、乳房の痛みや腫れが生じることがあります。このような症状が現れた場合は、早めに医師の診察を受けることが重要です。 - 発疹やかゆみ
アレルギー反応として、皮膚に発疹やかゆみが生じることがあります。こうした症状が見られた場合は、直ちに使用を中止し、医師に相談してください。
5. デュタステリドの注意点
デュタステリドを使用する際には、以下の点に注意してください。
- 妊婦や授乳中の女性には使用禁止：フィナステリドと同様に、デュタステリドも女性（特に妊婦）が触れると胎児に悪影響を及ぼす可能性があるため、絶対に使用しないでください。
- 定期的な医師の診察が必要：服用中は、定期的に医師の診察を受けて副作用の有無を確認し、適切な治療を続けることが重要です。
- 長期的な使用が前提：デュタステリドの効果を得るためには、継続的な使用が必要です。途中で使用を中止すると、AGAの症状が再び進行する可能性があります。
6. まとめ
デュタステリドは、AGAの進行を効果的に抑制する内服薬の一つです。フィナステリドと比べて強力な効果が期待できるものの、性機能障害や肝機能障害などの副作用もあるため、使用には注意が必要です。使用前には必ず医師と相談し、自分に合った治療法を選ぶことが重要です。
